犬をお迎えするというのは、とてもワクワクする出来事です。しかし同時に、「何から始めればいいの?」「最初に気をつけることは?」と不安になる飼い主さんも多いと思います。
犬にとっても、新しい家での1ヶ月はとても大切な「慣れの期間」です。ここでの過ごし方が、その後の生活やしつけの基盤になります。
この記事では、犬を迎えた最初の1ヶ月に飼い主さんがやるべきことを、準備・生活環境・しつけ・健康管理の観点から解説していきます。
1. 犬を迎える前に準備するもの
新しい家に来たその日から、犬が安心して過ごせるように準備が必要です。最低限そろえておきたいものは以下の通りです。
- ケージまたはクレート:犬専用の落ち着ける場所。トイレと生活スペースが分かれたものが理想。
- トイレトレーとペットシーツ:トイレのしつけを始めるために必須。
- フードと食器:ブリーダーやショップで食べていたフードを継続すると安心。
- 給水器(ウォーターノズル型がおすすめ):常に清潔な水を飲めるように。
- ベッドや毛布:安心して眠れるスペースを用意。
- 首輪・リード:お散歩デビュー前に慣れさせるために必要。
- おもちゃ:噛む欲求を満たすもの、知育系のおもちゃなど。
2. 最初の1週間|環境に慣れさせる

犬にとって、新しい家は未知の世界。最初の1週間は「慣れること」が最優先です。
ポイント
- 迎えたその日は、興奮しやすいのでなるべく静かに過ごす。
- 家族全員でかわいがりたい気持ちはわかりますが、抱っこや声掛けは控えめにして安心させる。
- ケージを犬の安全基地として認識させる。寝床やトイレの位置を覚えさせる。
- トイレトレーニングを開始する(失敗しても怒らないこと)。
3. 2週目〜3週目|生活リズムを作る
環境に慣れてきたら、少しずつ生活習慣やしつけを始めていきます。
ごはんと排泄
毎日決まった時間にごはんを与える。
食後・起床後・遊んだ後などにトイレへ誘導し、成功体験を積ませる。
基本のしつけ
「おすわり」「待て」などの基本的なコマンドを少しずつ教え始める。
できたら大げさに褒めて、おやつを使って強化する。
社会化
人や音に慣れさせる大切な時期。
掃除機やインターホンの音、車の音などを少しずつ聞かせて慣れさせる。
抱っこしながら外に連れていき、匂いや環境に触れさせる「抱っこ散歩」もおすすめ。
4. 4週目|お散歩デビューに向けて

ワクチン接種が完了すれば、いよいよお散歩デビューです。
事前にやっておくこと
家の中で首輪やリードに慣れさせる。
ケージから出すときに「おいで」「ハウス」などのコマンドを練習。
外の環境に少しずつ慣れるため、窓際で外を見せたり、玄関周りを歩かせる。
お散歩デビューのコツ
最初は短時間でOK(10分程度)。
無理に歩かせず、匂いを嗅がせて探索させる。
他の犬や人と会ったら無理に近づけず、犬のペースに合わせる。
5. 健康管理で必ずやること

犬の健康を守るためには、最初の1ヶ月で動物病院との関係を作っておくことが重要です。
- 健康診断:迎え入れたら早めに受診。
- ワクチン接種:子犬期は複数回必要。獣医師の指示に従う。
- フィラリア・ノミダニ予防:地域や季節によって必要になる。
6. 私の体験談:ミニチュアダックスを迎えたとき
私自身、ミニチュアダックスフンドを迎えたときは、最初の1ヶ月はとてもバタバタでした。
お迎えして1ヶ月経とうとする頃、激しい嘔吐下痢をするトラブルがありました。すぐに動物病院を受診したところ、寄生虫に感染していることが判明。どうやらペットショップにいた際に、そのお店でまん延していたものが原因だったようです。薬を処方してもらい幸い大事には至りませんでしたが、「お迎えした直後は、思わぬ病気やトラブルが起こりやすい」ということを実感しました。
この経験から学んだのは、お迎えする時期は、犬の様子をしっかり観察できる余裕があるときにするべきだということです。仕事や生活に余裕があり、体調の変化にすぐ対応できる環境を整えておくことは、犬にとっても飼い主にとっても安心につながります。
まとめ

犬をお迎えした最初の1ヶ月は、犬の一生の中でとても大切な基盤づくりの期間です。
- 環境に慣れさせる
- トイレ・生活習慣を整える
- 基本のしつけを始める
- 社会化を進める
- 健康管理を徹底する
この5つを意識して過ごすことで、その後の生活がぐっと楽になります。
「失敗しても当たり前」という気持ちで、大きな心で見守ってあげてくださいね。
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